歩掛計算(本件)

日額1万6000円
歩掛0.65(※合計5.3時間)
委託費1万500円
諸経費2万1000円

※内訳(標準時間)

事前準備(打ち合わせ) 1.0h
議事録作成(2通) 1.0h
その他の書類作成(約3通) 1.0h
申請作業(オンラインの場合) 1.0h
事後処理(納品等) 1.0h
委託費② 0.3h

3名全員が交代するという程度の大きな変更の場合でも、この金額(この歩掛)で可能です。

しかし、3回の登記懈怠がある場合は議事録が3倍に増えます。また、その他の作業は3倍ではありませんがその分増えます。この場合はおそらくこの標準時間を超えます。このことは事前打ち合わせの段階で判明します。

定款の添付が必要な案件における定款印刷代を含んでいます。ただし、当事務所で定款を作成し、当事務所のデータを印刷する場合に限ります。いっぽう、当事務所で定款を作成していない場合で、定款添付が必要な案件の場合で、個別事情に応じた定款を作成する場合は、まちがいなくこの標準時間を超えます。

定款添付が必要な案件

1 定款提出の必要性(対登記所)

商業登記手続においては、登記所に、定款を提出しなければならない案件(ex.設立登記等)と、定款を提出する必要のない登記(ex.代表取締役の住所移転)があります。

役員変更登記はどうかというと、必要なパターンと、不要なパターンがあり、この区別を説明することは難しいです。

2 定款提出の必要性(対美濃島事務所)

登記所への定款提出の要・不要にかかわらず、登記事務所には定款を提出していただく必要がございます。ただし、当事務所が関与して設立した場合などの、当事務所が定款情報を保有している場合は無用です。

3 定款とは

設立時には、公証役場の認証印のある〈定款という紙〉が存在します。これを原始定款といいます。

①『設立から1月経過後に、定款変更があった場合で・議事録を残しているも定款情報を書き直していないとき』、原始定款はもはや定款ではありません。 原始定款にある規定を抜き出して、変更した規定を修正し、『現在の定款はこのとおりである』という証明文を付けることになります。なお、新旧対照表があると後日に変遷を辿る際に有益です。

②『設立してから1月経過するも・定款変更がなかった場合』、定款は、この原始定款になります。しかし、だからといって、定款証明として原始定款を登記所に提出するのは間違いです。原始定款に『現在の定款は、この内容に相違ない』という奥書きが必要です。もちろん、原始定款にある規定を抜き出してする方法でも構いません。

③『設立してから十数年経過するも・定款変更がなかった場合』、 原始定款に『現在の定款は、この内容に相違ない』という奥書きをしてすますことは、おそらく正解ではありません。場合によってその間に商法・会社法の改正があって規定が古くなっている可能性があるからです。ただし、規定が古くなっているとはいっても、会社法等で読み替え規定がある場合は読み替えることになりますので、不適切ではありません。読み替え規定有無問題を抜け出すために、『読み替え規定がある場合には、うんぬん。ない場合にはかんぬん』という手法もありえますが、スマートではありません。読み替え規定があっても、気付いたときに変更決議をするべきです。

4 どれが定款であるかわからなくなった場合

定款は(定款の規定は)、株主総会でいつでも変更が可能です。どれが最新の定款であるかを調査するよりも、いっそのこと全部削除し全部新設するという定款を刷新すればいいかもしれません。

差異:登記事項証明書/登記情報提供サービス

登記の完了を証明するものには、一つに『登記事項証明書』であり、もう一つには『登記情報提供サービス のモノ』があります。

一般的には、登記を完了していること、登記されていること(登記されていないこと)を証明するには(認めるには)、 『登記事項証明書』 を利用します。しかし、事実上 『登記情報提供サービス のモノ』 も十分に当該証明になります。

私たち日本は、欧米に比して押印がなければ証明に足りないとする文化があります。『登記情報提供サービス のモノ』 に証明力の不足感をいただく点も同じようなところにあります。

登記情報提供サービスは、一般財団法人民事法務協会が運営していますが登記所が運営しているもの(すくなくとも登記情報は登記所のものであること)としてよいです。

登記事項証明書

1.末尾に、『これは登記記録に…を証明した書面である。』とされ登記官の証明印が押されます。その紙が本物であれば、そういった証明力が生じます。そういった証明力が生じるというしつらえになっています。

2.特殊用紙です。私のような素人では偽造することは不可能です。

3.電磁的記録による提供はされません。

4.パソコン環境がなくても取得が可能です。紙という物理的なものを取得する必要があるので、登記所に出向くか、登記所から郵便で送付してもらう必要があります。

5.提供するには、その紙を引き渡す必要があります。原本は1つしかありません。コピー物(コピーすると「COPY」の文様が浮き出ます)には前述の証明力は失われます。

6.実費は、登記情報提供サービスのものとほとんど同じです(若干安いです)。

7.高級そうな紙に、登記官の『これは登記記録に…を証明した書面である』という証明印が押されているので納得感があります。

登記情報提供サービス

1.表示されたPDFには、証明印もなければ証明者もありません。単に、「2021/09/01/13:01 現在の情報です。」というようにされるだけです。そのPDFが本物であれば、そういったそういった証明力が生じるでしょう。そういった証明力が生じるというしつらえになってはいませんが、事実上そうなります。

2.紙による提供はされません。

3.表示されたPDFはプロテクトがかかっており編集ができません。私のような素人ではこのプロテクトを解除することは不可能です。

4.パソコン環境があり且つ 一般財団法人民事法務協会に所定の手続きをしないと取得できません。事務所のパソコンからわずか1分程度で取得できます。

5.提供するには、そのPDFデータを電磁的送信をするか、電磁的記録に複写して媒体を提供する必要があります。原本という概念がありません。複写元も複写先も同じモノです。

6.実費は、登記事項証明書とほとんど同じです(若干高いです)。

7.事務所の机で取得でき、直後に複数の相手に、いずれも原本性のあるものをメール送信ができ、登記内容のデジタルデータを利用して契約書等の書類に反映するなどのことが可能である等も効率性があります。